「ECバイヤーズ」閉店のお知らせ
「ECバイヤーズ」閉店のお知らせ

UPSの選定方法について知りたい

カテゴリ
エーピーシーショップ

質問

UPS本体はどのように選定すればよいですか。

回答

Smart-UPSの選び方について説明します。以下のポイントを確認していただき、お選びください。

Point 1 フォームファクター(形状)の選択

設置場所や設置方法を想定して、フォームファクターを選択します。小規模なオフィスで利用する場合は機器の陰に設置しがちですが、いざというときにLED表示を確認したりボタン操作をしたりすることができる場所を選びます。

Point 2 給電方式の選択

用途に応じて給電方式を選択します。給電方式の違いは機器の優劣ではなく、用途への適性を示すものです。コストパフォーマンスを高めるためにも用途に応じて適切な給電方式を選びます。

  ラインインタラクティブ方式 常時インバーター方式
特長・用途 オフィス、Webサーバー、部門サーバーに使用される500~3,000VA出力領域のUPSにおいて、もっとも一般的な方式。入力電圧の状態を補正する機能に加えて、効率化、小型、高信頼性の特長を備える。 10,000VAを超える出力においてもっとも一般的で、高い信頼性が求められるシステムの電源保護に最適な方式。入力ACに障害が発生しても切替スイッチが作動するわけではなく、バッテリーからの出力に切り替わるだけなので、切替時間は発生しない。
通常稼働時 サージ抑制器、ノイズフィルター、インバーターを介して負荷に電力を供給。また、同インバーターよりAC→DC変換して(逆インバーター)バッテリーを充電する。 2つのインバーターを経由して、AC(入力)→DC(バッテリー充電、ノイズなどの波形補正)→AC(出力)という順に電力が変換される。
電源異常時 バッテリー出力に切り替わり、インバーターを介して負荷へ電源供給する。 バッテリー出力に切り替わる。電力の流れは、入力のACが遮断されるほかは通常稼働時と同じである。
切替時間 約2~10ms(ミリ秒) ゼロ(常時インバーター方式を採用するUPSすべてに共通)

Point 3 バックアップする機器の確定

電源異常時にバックアップすべき機器を選定します。異常シャットダウンの影響範囲や、保存される情報の重要性などを指標として、保護コストを投じる対象を選ぶことをお勧めします。

Point 4 バックアップ対象機器の最大定格電力値から容量を決定

前項Point 3で選んだ機器の最大定格電力値を調べ、合計値を計算します。多めに見積もりすぎるとコストパフォーマンスが低下し、少なく見積もると障害発生時に想定より短い時間しかバックアップできなくなります。

電源保護対象機器の電源の最大定格電力を機器の仕様書などから調べるか、またはメーカー様へ直接お問い合わせください。いずれかの値のみの場合は、下記の方法でVA値とW値の両方をお調べください。

VA値だけの場合 W値だけの場合
機器の力率を調べW値を算出します。
W = VA × 力率
機器の力率を調べVA値を算出します。
VA = W ÷ 力率
  • ※ コンピュータ機器の力率は通常0.6~0.7の範囲である場合が多いです。ただし、負荷機器の仕様によって異なりますのでご注意ください。

算出された「最大のVA値合計」および「最大のW値の合計」よりも大きい定格容量のUPSが選択できます。

Point 5 バックアップ時間表からバックアップ時間を満たす機種を選択

例えば、以下のシステムを15分間バッテリー運転で運用できるタワー型・ラインインタラクティブ方式のUPSを探すには...

確認1:必要容量の確認
  VA W
サーバー 350VA 245W
モニター 150VA 105W
合計 500VA 350W
確認2:必要バックアップ時間の確認
必要とするバックアップ時間
15分
バックアップ時間表からバックアップ時間を算出
型番 SMT500J SMT750J SUA750RMJ1UB SMT1000J
最大出力VA 500 750 750 1000
最大出力W 360 500 480 670
VA W バックアップ時間標準値(単位:分)
70 50 121 103 97 183
140 100 58 50 53 100
280 200 24 22 24 45
420 300 13 12 14 25
560 400 - 7 8 15
700 500 - 5 - 10

バックアップ時間表は以下のリンクからご参照ください。

質問に対する回答を選択するだけでUPSが簡単に選定できる「UPS選定ツール」もご活用ください。

結果

この例の場合、SMT1000J以上のUPSが適しています。

公開日
最終更新日